代表取締役副社長 足立 洋祐

KDDI時代に学んだ「現場に行くこと」の大切さ

2005年にKDDIに吸収合併前のパワードコムに中途入社し、KDDIでは、総合電機メーカーのソリューション営業やプリセールスエンジニアとして営業支援、DX推進部門のグループリーダーなどに携わり、KDDIから出向という形でフライウィールに代表取締役副社長に就任しました。

私が仕事をしているうえで大切にしているのが、現地に出向いて「本質を見極める」ということです。そのきっかけとなったのが、KDDI時代に対応した某お客様工場におけるネットワークの大規模障害でした。

当時、私はお客様担当営業としての立場でしたが、少しでも早く正常な状態に復旧させるため、東京から新幹線に飛び乗り大きなネットワーク装置をハンドキャリーし、エンジニアと共に連日お客様工場の現場に足を運びました。その後、無事ネットワークは復旧しましたが、驚いたのは現地の温度感です。暫定復旧が完了し、幾多にも及ぶ事前検証を行い、最終的に本番環境への切替作業となったタイミングにはギャラリーに50人程のお客様側のエンジニアの方々が集まっていました。無事切替完了の瞬間は拍手喝采で、まさに一大イベントのような雰囲気でした。本障害でお客様には大変ご迷惑をお掛けしましたが、いち早く現場に飛び込み、お客様の業務と熱量をより深く理解し、スピード感をもって対応できたことを逆に評価いただきました。結果的にはお客様との関係性も強化され別の商談獲得にも繋がりました。このような喜ばしい成果は、素早く現地に足を運ばなかったら成しえなかった貴重な経験だったと感じています。

フラットなカルチャーと人間関係がビジネスをプラスの展開にしていく

まずフライウィールへの出向を命じられた際、上司に「ジェットコースターに乗っているような感じかもしれないけど、振り落とされないように気をつけてね」と言われました。最初、この言葉の意味はわからなかったのですが、実際に出向してからすぐに納得できました。

KDDIと比べて、フライウィールにいると流れている時間がとにかく早いと感じています。事業開発は年単位で取り組むものと思っていましたが、フライウィールの場合は月単位レベルでプロジェクトが物凄いスピード感で進行していきます。最初は、そのスピード感についていくのが必死で「1週間が10日あれば良いのに」と感じる程でした。

また、出向後の驚きは、フライウィールが非常にフラットなカルチャーで、それが組織にしっかりと浸透していることです。例えば、ミーティング時には役職や年次に関係なく、皆が対等な立場で直接議論を交わし合います。社員が社長に対して「それは、こうではないですか?」と言うシーンもちらほら見られ、お客様のため、フライウィールのビジネスのために率直な気持ちや考えをぶつけ合っている様子は、組織としての強さを感じます。

こうしたフラットなカルチャーが、フライウィールの圧倒的なスピード感で進んでいくビジネス展開の要素のひとつと言えるでしょう。

出向して実感したフライウィール社員の人柄の良さとレベルの高さ

私がフライウィールに出向して感じたのが、社員の人柄の良さです。私がデータ領域にあまり詳しくなかった出向直後の頃は「拡大推計って何ですか?」「データのフォーマットとはどういう意味ですか?」など、基礎的なことを根掘り葉掘り聞いたことがありましたが、皆さん笑顔で答えてくれたのが印象的でしたね。

また、フライウィールには、非常に優秀な人材が多く在籍しています。例えば、BizDevのメンバーにおいては、プロダクトの紹介から入るモノ売り的なアプローチは一切なく、お客様が抱える潜在的な課題も洗い出し、分析・整理・言語化したうえで、フライウィールだけでなく、お客様のビジネススケールも念頭に置いた提案を日々行っています。

エンジニアのメンバーの中には、KDDIグループで実施したプログラミングコンテストで上位を独占するなど、圧倒的に技術力に長けた人材が多数在籍しています。私自身、そのような多くの優秀なメンバーから刺激を受けながら日々仕事をしています。

ミッション達成に向け、KDDI向け勉強会を開催

私は、フライウィールの代表取締役副社長としての業務を行いつつも、KDDIから出向している立場として2つのミッションを掲げています。

  • ミッション①:KDDIグループにおける案件を多数創出し事例化していく
  • ミッション②:KDDIとタッグを組み、外販で売上を上げる

この2つのミッションを達成するため、2023年にはKDDIの各部門に対して、フライウィールへの理解を深めるための小規模な個別勉強会をいくつも開催しました。一部門ごとのアプローチは効率的ではないかもしれませんが、KDDIにおけるフライウィールのプレゼンス(存在感)を知ってもらうために、一方的になりがちな勉強会ではなく、双方向で対話ができる規模で各部門を回り、地道に啓蒙活動に取り組むことが大切だと判断しました。

この取り組みの結果、2024年におけるKDDI関連の案件数は2023年同時期と比べて大きく増えました。KDDIには「データ領域で何か困りごとがあったらフライウィール」という認識が根付き、現在も毎日のようにKDDIから問い合わせが届いているので、引き続き、あらゆる手段でKDDIにアプローチしたいと思います。

KDDIと手掛けたプロジェクトの一つとして、同社の物流センターにおける倉庫業務を効率化した事例があります。このプロジェクトでは、最適な人員配置による出荷能力の最大化を目指し、ピッキング・仕分け・加工などの既存業務をフライウィールのノウハウで可視化・分析した結果、繁忙期における出荷能力を従来比約1.4倍に高めることができました。

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ちなみに、このプロジェクトは私がフライウィール参画する前から動いていたのですが、やはりプロジェクト進行においてはスピード感があって驚いた記憶があります。

変化を楽しみながら、課題解決に結びつける発想を持つ人と一緒に歩み寄りたい

フライウィールは、テクノロジーの進化を背景に「次はこれにチャレンジしよう」「こんなことをやってみたらどうか」という会話が飛び交うような会社です。変化を楽しめる方は、フライウィールと相性が良いと思います。

プロダクトにおいては、発展過程にあるからこそ、「価値をどのように提供して、どうマネタイズを行うのか」といった、試行錯誤する場面も頻繁に遭遇するでしょう。臨機応変に業務を進める能力を持つ方が求められます。

また、フライウィールのビジネスは企業の経営課題に直結している点が魅力です。多種多様な業界の経営層と関わりながら、大きなプロジェクトに携わりたい方にもフライウィールは向いていると思います。

「データ分析の民主化」でフライウィール×KDDIの可能性の幅を広げる

フライウィールのソリューションやプロダクトは、日進月歩で進化しています。それらを、KDDIが持つ何十万社というお客様に展開できれば、フライウィールの売上が上がるのはもちろん、「ビジネスにおけるデータ分析は普通のこと」という価値観がさらに浸透するでしょう。

KDDIとの連携をさらに強化して、チャットアプリで業務連絡をするのと同じような感覚で専門知識を持っていない社員でもデータ分析をそつなくこなせる、いわゆる「データ分析の民主化」が進むとうれしいです。KDDIが持っている様々な種類の膨大なデータをフライウィールビジネスの成長に結びつけていきたいと考えています。

 

※所属・業務内容は取材時点のものです。

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