プロダクトマネージャーになるまでの軌跡
・新規事業への挑戦と培ってきた経験
僕は新卒でMicrosoftに入社し、検索エンジンBingのプログラムマネージャーとして5年ほど、日本の検索ユーザエクスペリエンス向上を行っていました。トップクエリやテールクエリのデータをひたすら見て、検索エンジンに画像や近隣店舗の情報などURL以外のものをどうやって出すかを考えていました。
Microsoftには学生時代にエンジニアインターンを始めたことをきっかけに入社し、自分で新しいものを生み出せるようになりたくて、プログラムマネージャーという仕事を新卒時から希望していました。当時は入社5年までに独立すると決めていて、実際に入社から4年ほど経った頃に独立し、そこから3ヶ月ほど自分で会社を起こすことをやっていましたが、起業してから、人に価値を届けることが好きだけど自分自身がそれでお金を稼ぐことに興味が持てないことに気づき、会社経営をやめて事業会社に転職することにしました。
次に入社したアカツキという会社はスマホゲームの会社ですが、当時非ゲームの新規事業を始めるとのことで、そのチャレンジが面白いと思って入社しました。入社後は社長直下で動くプロジェクトで、新規事業のためしばらくの間はスマホゲーム事業がお金を稼いでいるなかで、新規事業は成果が出にくいという苦しみもありましたが、最終的には新しいサービスをリリースするところまで行くことができました。スマホゲームは隙間時間をワクワクさせるもの、自分たちの新規事業は仕事の後や土日のまとまった時間をどうワクワクさせるかを考えていて、試行錯誤を経てアクティビティや予約関連のサービスをリリースし、やり切りました。
そこから一度自分を振り返り、立ち返ってみたとき、技術やデータが好きだったことを思い出したんです。
だから次はよりデータや技術で価値を生み出せるものにチャレンジしたいと思い、リクルートに入社しました。
リクルートでは、リクルートIDを通じた様々なデータの一元管理から自社のいろんな部署のいろんなメディアを運営している社内の方がデータの活用を元に価値を出せることをミッションに、マーケティングを中心とした全社データ利活用基盤(データソリューションキッチン)の構築やマーケティングソリューションの実現を推進していました。そこから新たなビジネスが立ち上がるようになってきたことが画期的だと評価され、全社表彰をいただくこともできました。
・新しい価値の創造やデータへの興味が生まれた背景
思い返してみると、コンピューターやデータには昔から興味を持っていましたね。小学1年生くらいからプログラミングを始めて、家族内で遊ぶゲームをつくったりしていたんです。元々人の心を動かすことが好きだったんですよね。学級委員で新しいことをやるとか、同窓会の企画とか。企画することが好きだった。
新しい価値をつくりだすという意味では、ものに対して新しいアイディアを考えるのが好きだったと思います。ゲームをしているときは「ここの部分をこう変えたらどうなるかな」ということをよく考えたりしていました。新しい価値をつくりだすことを例えるなら、歯ブラシみたいにあるのが当たり前で普段は誰も意識してないけど絶対使っている、そんな新しいものをつくりたいと思うようになりました。
小学生の時にやっていたゲームではその攻略本からモンスターのHP、攻撃力、素早さなど様々なデータを見るのが好きで、当時のパソコンのデータベース(今でいうExcelのようなもの)に、モンスター一覧やそのヒットポイント一覧を作って眺めているのが好きでした。データが好きなことは大人になっても変わらず、大学生時代には大手通信会社が企画するデータクエリのプレゼン大会にもチャレンジしていましたね。
今でもプロ野球の選手の Stats を見たり、競馬の多様なデータを眺めたりするのが好きです。
・フライウィールへの入社のきっかけ
フライウィールへの転職のきっかけは、Microsoftインターン時のメンターであり、入社後は先輩エンジニアだった前田からのお誘いでした。前田は NTTに9年、Microsoftに13年と、大きな企業で長く活躍していた方だったので、そんな前田がいきなりスタートアップに行く!?ということで、そのギャップにすごく興味がありました。あとはMicrosoftやリクルートでもデータを中心に考えてきていたので、データの可能性をずっと感じていたこと、CEOの横山、CTOの波村をはじめ当時のメンバーがみな、データが好きで人柄が良かったことが決め手になりましたね。
実際に入社してみたら、フライウィール初期はスタートアップにも関わらず、GAFAM出身の優秀なエンジニアが複数人いたり、経営陣の人脈もすごい人が多かったので、すごい会社だな!と圧倒されたことを覚えています。
・現在の担当業務について
現在はデータソリューション事業本部にて、プロダクトマネージャーを担当しています。フライウィールの自社プロダクトConataなどのアセットを使いながら、お客様のなかに入り込んでお客様の課題を明確にする。そしてお客様の持っているデータアセットを活用しながら課題を解決し、事業的なインパクトを与えるところまで伴走し成し遂げること。それが僕の役割とバリューだと思っています。今年の7月からはデータアナリストやプログラムマネージャーとチームを組んで、ソリューションデザイン部のマネジメントも行なっています。
・プロダクトマネージャーとしての想い
パナソニック株式会社様と地域の工務店さん向けの新しい事業をつくる経験をさせていただきました。完全新規のプロジェクトで、進める最中で工務店さんからデータをどうもらって活用するか。お客様の価値を最大化させ、お客様にどのように価値を出せるか、届けられるかを常に考えていましたね。
知らないことを知ること、ゼロからイチを設計することは大変だけどそれが楽しめることは大切だと思います。
そして「つくろうとしたものを相手に伝えること」は難しいしチャレンジ。複数人プロジェクトになればなるほど、みんなで同じ方向を向いてつくるのは難しい。とことん話し合って向き合って、「これから作ろうとしているものは何なのか。それをどんなビジョンとして伝えるか」。みんながどうやったら同じ方向を向けるかのビジョンメイキングをすることはプロダクトマネージャーとしてとても重要な役割だと思っています。
(事例インタビューはこちら)
・プロダクトマネジメントを成功させるために意識していること
特にエンジニアとのコミュニケーションでは2つ、「誤解を生まないような表現をする、わかりやすく言い換える」こと、「仕事する上でエンジニアに技術的な言葉を自分から発しない」ことを意識しています。
一つ目は、誰が聞いても同じように受け止められるような伝え方をしたり、口頭に限らずしっかりドキュメントを残すこと。そして二つ目は、技術的なことを自分から発信すると、エンジニアのクリエイティビティを奪っているような、やり方を指定しているように感じてしまう。プロダクトマネージャーとして「なぜ、何のためにやっているのか?Why・Whatをとにかく明確にする」、「この問題を解いてほしい。という問題の定義を明確にする」ことに集中することを常に心がけています。問題を解くのはエンジニアだと思っていて、Howの部分はエンジニアが考えた方が絶対に良いものができると思っています。エンジニアに対して技術的な言葉を自分から発しないことで、僕は問題の定義をどう明確にするか、どう言語化するかをすごく考える。でも解き方はエンジニアに任せることを意識していますね。
フライウィールのエンジニアは問題解決能力が高く、指示通りに動くのではなく、どうしたら問題を解決できるかを能動的に考えて動くことができる人たちです。その信頼があるからこそ任せられていると思います。
フライウィールの魅力と応募を検討している皆さんへのメッセージ
・フライウィールの人材を通じて感じる魅力
フライウィールには優秀なエンジニアが多いと思います。それは技術力もそうですが、「問題をどうやって解こうか」に対して「こうしたら良いのでは?」をどんどん出してくれる。それが口だけじゃなくて、少し実装していたりして、常にプロジェクトが前に進んでいる感覚、僕自身のアウトプットだけではなく、エンジニアが中心となってアウトプットを出していって前に進んでいる感覚はすごく心地が良いです。1を言っただけで10のアウトプットが出てくる感じですごく気持ちいい。アウトプットやアイディアを含めて、自分が持っていないものを持っているエンジニアが多く、新しい発見も多くてやっていて楽しく、とても尊敬できます。
そういった、問題に対して「こうしたら良いのでは?」を自分で考えられ、それを自分で動かしてみることができる人の多さもフライウィールの魅力だと感じますね。
・横井さんがこれまでに読んで参考になったおすすめの書籍があれば教えてください
ビルドトラップ本(プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける)、最近だと「プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイド」が勉強になりました。
・これからフライウィールを志す人へメッセージをお願いします!
データを通じて様々なお客様の生の世界に飛び込める、データを通じてお客様の業務に触れられる。様々な業界の色々な業務に触れて、そこから生まれる多種多様なデータを知る。それを知りたい・学びたい人にとっては、一つひとつのプロジェクトが面白さにあふれとても魅力的だと思います!
データの活かし方や課題の解き方などは業界を跨いで活用できることもあるし、一つ一つの案件に対しても他の業界プロジェクトを経験することでお客様への説得力が増します。業界特性などに関してはその会社の方が詳しいけれど、問題の解き方はいくつもの会社を経験して知っている僕たちだからこそ、尊敬から信頼、そこから任せてもらえることに繋がって、お客様のベストソリューションを提供していくことに繋がっていくと信じています。
役割・職種などにかかわらず、データの可能性を追求しつつ、課題を解決するためのベストな方法を議論したり、 その実現に向けて突き進めるひとたちと一緒に働けるのが僕は楽しいですし、そんな人に入ってきてもらいたいです。
データによってどんな良い未来をつくりたいか? お客様とともに歩みつつ、お客様の未来を優秀なエンジニアとともに爆速でつくりあげる経験はとても刺激的だと思いませんか。 ぜひ一緒に未来を考え、実現していきましょう!
※所属・業務内容は取材時点のものです。
フライウィールでは、ソフトウェアエンジニア、データサイエンティストなどの共に新しく価値あるプロダクトを一緒に生み出すメンバーの採用を積極的に行っています。
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